「無双」とは、同じものが二つとない唯一無二のこと。

「無双」を目指すというのは、ビジネスでも人生でも最強の戦略です。

まずは、ビジネスを考えてみてください。

もしあなたが、「無双」商品(モノやサービス)を提供するならば、そこには代わりがないのですから、他社商品を選ぶ余地はありません。

つまり、他と比べられることがないのです。ユーザーにとっては使うか使わないか選択は二つに一つです。まさに最強商品ですよね。

10年ほど前に、競争戦略の大家マイケル・ポーター教授の講演を聞く機会がありました。その中で特に印象に残っている言葉があります。

「競合と同じ土俵でBESTを目指すのではなく、UNIQUEなポジションをとることで、ゼロサムゲームから脱却し新たな利益を生む事ができる」

さらに、
「並外れた成果を達成するためには、どうすればよいのか?」という問いに対しては、

「効率を重視してベストプラクティスを追求したところで、同じ事を「better」にやっているにすぎない。戦略的ポジショニングによるUNIQUEさとは、(今までとは)異なるニーズにマッチするように、異なるやり方でやるということだ。」と答えられています。

どうですか。

あの「競争戦略」の大家が、「競争をしなくてよい」ポジションを得ることこそが最高の戦略だと言っているのです。「無双のちから」はほんとうに最強です。

よくビジネスで成功したければ「他人(ひと)のやらないことをやれ」と言われます。

そして、その「他人(ひと)のやらないこと」を見つけるための考え方が、ブルーオーシャン戦略やホワイトスペース戦略です。

覚えておいて欲しいのは、ここで言われているのは決して「他人(ひと)にできないことをやれ」ではなく「他人(ひと)のやらないことをやれ」だということです。

「他人(ひと)にはできないが自分はできる」ということはそう多くはないかもしれませんが、「誰でもできるのに誰もやらない」ことは世の中に掃いて捨てるほどあります。

そこに目をつければ「無双」への道は開けるのです。

では次に、あなたの人生における「無双」を考えてみてください。

どうして多くの人が社会において「無双」という最強のポジションを築くことができないでいるのでしょうか。

その最大の原因は学校教育にあります。明治政府の富国強兵政策や戦後の経済復興政策の中で、学校教育に求められてきた役割は「高品質で同質の兵の大量養成」です。

ですから「他人(ひと)と違うやつ」は爪弾きにされてきたのです。
日本企業でイノベーションが生まれにくいと言われる原因のひとつもここにあります。

しかし、時代は変わりました。今こそ「無双」を手に入れた者が報われるときです。

では、どうしたら「無双」という最強のポジションを築けるのでしょうか。

実は、それは特別なことではないのです。

考えてもみてください。人はそれぞれ違うDNAを持ち育った環境も違うのですから、そもそも同じ人間はひとりとしていないはずです。

それが、先にも述べた学校教育などによって無理やり同質化させられているに過ぎないのです。

であれば、話は簡単です。

素の自分に戻って「自分らしく」生きれば良いのです。それだけで十分個性的になれるはずです。そうすれば自然体を保つことができ、ストレスからも解放されます。

今、あなたは何を思っていますか。

「込み入った社会生活の中で、そう簡単に自分らしく生きるなんてできるわけがない」
と思っていませんか。

そうです。人間は社会的な動物です。ひとりでは生きて行けません。
みんな、いろんなしがらみの中で生きています。

ちょっと、お芝居にたとえてみましょう。

社会生活においては、多くの人が誰かが書いた脚本に従っていろいろな「役」を演じています。そして、その「役」をどれだけ上手に演じられるかを競っています。

上手くできないと演出家にダメ出しされてしまうこともありますが、、その演出家もまた別の場面では役者として誰かにダメ出しされたりもします。

このように社会という舞台においては、人はそれぞれの場面において役者になったり演出家になったりして生活しています。

しかし、その社会という舞台の脚本を書くとなると、これはもうほんの一握りの人にしかできませんし、誰かたったひとりの力で脚本全体を仕上げられるというものでもありません。

そこまで行くと「神」の領域、あるいは映画「マトリクス」の世界ですよね。

と、ここまで書くと「おいおい、それじゃあどうしようもないじゃないか。」という声が聞こえてきそうですが・・・

実は、こうした社会という舞台とともに、あなたにはもうひとつの舞台があります。

それは、あなたの人生そのものです。

あなた自身の人生という舞台においては、その物語の脚本を書くのも、主役を演じるのも、演出するのも、本来はすべてあなたの自由なのです。

ところが、その権利を放棄して脚本や演出を他人任せにしてしまう人がなんと多いことでしょう。

さすがに主役を代わってもらうことはできませんが、人生という舞台の大部分の脚本や演出はだれかに任せてしまい、言ってみれば幕間に好きなことでもしようというような考えを持つ人が少なからずいるのも事実です。

ですが、もう一度考えてみてください。

あなたの人生という物語は、本来あなた自身が自由に作れるはずのものです。

しかも、主人公はあなたという世界にたったひとりしかいない人物です。
何も無理にキャラクターを作らなくても、素のままで十分にユニークなのです。

その主人公が最も輝く「出番」を用意できる脚本家は、あなた自身を置いて他にはありません。

誰しも、他人が書いた脚本通りの人生を歩みたくはないと思います。

終末期医療現場でヘルパーをしていたブロニー・ウェアが書いた「死ぬ瞬間の5つの後悔」という本をご存知でしょうか。その5つの後悔とは、

  • 後悔1 自分に正直な人生を生きればよかった
  • 後悔2 働きすぎなければよかった
  • 後悔3 思い切って自分の気持ちを伝えればよかった
  • 後悔4 友人と連絡を取り続ければよかった
  • 後悔5 幸せをあきらめなければよかった

特に後悔1は、もう少し詳しく言うと「周りの人が期待する人生ではなく、自分に正直な人生を送る勇気があればよかった」という意味です。

先ほどの例えで言えば、「社会という舞台で自分に与えられた役をいかに上手に演じるか」ではなく、「自分の人生という舞台で自分の考えた脚本に従って主役を演じる」ことのほうを大切にできなかったことを、死に際に後悔する人が多いということです。

このことは、後悔2や後悔3さらには後悔5にも通じます。
つまり「自分らしく生きることをあきらめた」ことへの後悔なのです。

あなたは、人生の終わりにそのような後悔をしたいでしょうか。

その答えが「ノー」であるなら、今すぐ自分の人生という物語の脚本づくりに取り掛かりましょう。

その脚本づくりをお手伝いするのが「無双塾」です。

ですから、

次のような方々には「無双塾」は合わないかもしれません。

  • 自分の人生なんていう小さな舞台ではなく、社会という大舞台でどうしても主役を演じたい方。
  • たとえ自分らしくなくても、与えられた役で最高の演技をしたいという、根っからの役者魂を持っている方。
  • 「自分らしく」ってなんなの。そんな面倒なこと考えるより、与えられた役を適当にこなして何も考えずに楽に生きるほうがいいと思っている方。